空き家をお持ちの方の中には、将来の資産運用や固定資産税の最適化について悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老朽化した空き家は、管理や解体など、頭を悩ませる問題がつきものです。
特に、固定資産税の負担は、空き家を所有する上で大きな課題の一つです。
本記事では、空き家を解体し更地にすることで得られるメリットと、固定資産税の減免措置に関する最新の法律改正について解説します。
将来の売却や投資のために、効率的に土地を活用する方法を見つけるためのヒントになれば幸いです。

□空き家を解体して更地にすることで得られるメリット

空き家を解体し更地にすることは、一見、費用がかかるように思えますが、長期的な視点で見るとさまざまなメリットがあります。

1:維持費用の削減

空き家を解体することで、建物の維持管理にかかる費用が削減できます。
火災保険料、電気・水道などのライフライン費用、不動産会社への管理委託費用など、さまざまなコストが不要になります。

2:売却の可能性拡大

更地にすることで、購入希望者の選択肢が広がります。
新築住宅、アパート、駐車場など、さまざまな用途で利用できるため、買い手が見つかりやすくなります。
特に、建売住宅を販売したい不動産会社にとっては魅力的な物件となるでしょう。

3:土地活用のための選択肢増加

更地にすることで、将来的な土地活用のための選択肢が増えます。
売却だけでなく、賃貸、駐車場、太陽光発電など、ニーズに合わせてさまざまな用途で活用できます。

□空き家の固定資産税減免措置の見直しと対策

2023年1月、空き家対策特別措置法の見直しが行われ、管理が不十分な空き家は特定空き家や管理不全空き家に指定されるようになりました。
特定空き家に指定されると、固定資産税の優遇措置が適用されなくなり、税負担が大幅に増加します。

1:特定空き家と管理不全空き家の指定

特定空き家は、倒壊の恐れがあったり、衛生上有害となる恐れがあったりするなど、周辺の住環境・景観を著しく損ねると判断された空き家です。
管理不全空き家は、特定空き家ほど深刻な状態ではないものの、適切な管理がされていない空き家です。

2:固定資産税の負担増加

特定空き家に指定されると、住宅用地としての税優遇措置の対象から外れ、固定資産税が約3倍～6倍にも増加します。
管理不全空き家は、特定空き家ほどではありませんが、固定資産税の優遇措置が減額される可能性があります。

3:対策

特定空き家や管理不全空き家に指定されないためには、適切な管理が必要です。
定期的な清掃、修繕、周辺環境の整備などを行い、空き家の状態を良好に保つことが重要です。
また、解体して更地にすることも、有効な対策の一つです。

□まとめ

空き家の解体と固定資産税の減免措置に関する最新の法律改正について解説しました。
空き家を所有する不動産オーナーは、適切な管理を行うことで固定資産税の負担を軽減できる一方、解体することで維持費用を削減し、土地活用のための選択肢を広げることが可能です。
将来の資産運用や固定資産税の最適化に向けて、適切な対策を検討し、最適な選択をしていくことが重要です。