離婚を検討している中で、夫婦で所有している不動産の売却をどうすれば良いか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
特に、不動産売却によって得られる利益、つまり売却益は、離婚後の財産分与において重要な要素となります。

しかし、売却益はそのまま受け取れるわけではなく、税金が発生することがあります。
この記事では、離婚時の不動産売却で損をしないための賢い売却方法と、税金対策について詳しく解説していきます。
離婚を検討しており、不動産売却による財産分与で少しでも損を避けたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

□離婚時の不動産売却！知っておきたいポイント

離婚時の不動産売却は、売却時期や方法によって税金や手続きが大きく変わります。
以下では、離婚を検討している方が知っておくべき、不動産売却に関する重要なポイントを解説していきます。

＊売却時期の選択

離婚前に売却するか、離婚後に売却するかによって、税金や手続きが大きく変わってきます。

離婚前に売却する場合、売却益は夫婦共有の財産として扱われます。
そのため、売却益を夫婦で折半し、それぞれが所得税を申告する必要があります。
ただし、売却益が一定額を超えると、贈与税の対象となる可能性があります。

離婚後に売却する場合、売却益は離婚後の財産分与の対象となります。
そのため、売却益を夫婦でどのように分けるかについて、離婚協議や調停で合意する必要があります。

＊売却方法の選択

離婚時の不動産売却には、仲介、買取、任意売却、リースバックといった方法があり、次の章で紹介します。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合わせて最適な方法を選択することが重要です。

＊税金対策

離婚時の不動産売却では、売却益に対して税金が発生する可能性があります。
売却益の税金対策には、以下の方法があります。

1:長期保有による譲渡所得の控除
不動産を5年以上保有している場合は、売却益から一定額を控除することができます。

2:住宅ローン控除の適用
売却した不動産が住宅ローン控除の対象であった場合は、売却益から控除することができます。

3:配偶者への贈与
売却益を配偶者に贈与することで、贈与税を節税することができます。

□離婚時の不動産売却における最適な方法とは？

離婚時の不動産売却には、仲介、買取、任意売却、リースバックなど、それぞれメリット・デメリットがある複数の方法があります。
それぞれの方法の特徴を理解した上で、自身の状況に最適な方法を選択することが重要です。

＊仲介

仲介とは、不動産会社に売却を依頼し、買い手と売主を仲介してもらう方法です。

メリットは以下のものです。
・相場に近い価格で売却できる可能性が高い
・売却活動は不動産会社が代行するため、売主は負担が少なく済む

デメリットは以下のものです。
・売却までに時間がかかる場合がある
・3ヶ月の契約不適合責任を負う必要がある

＊買取

買取とは、不動産会社が直接不動産を買い取る方法です。

メリットは以下のものです。
・迅速に売却できる
・売却活動は不動産会社が代行するため、売主は負担が少なく済む

デメリットは以下のものです。
・仲介に比べて売却価格が低くなる傾向がある
・不動産会社との交渉が必要になる場合がある

＊任意売却

任意売却とは、住宅ローンの残債が売却価格を上回っている場合に、金融機関の承諾を得て売却する方法です。

メリットは以下のものです。
・市場価格に近い金額で売却できる可能性が高い
・競売に比べて売却までの期間が短縮できる

デメリットは以下のものです。
・金融機関との交渉が必要になる
・信用情報に傷がつく可能性がある

＊リースバック

リースバックとは、不動産会社に売却した後、賃貸契約を結んで住み続ける方法です。

メリットは以下のものです。
・売却後も住み続けられる
・売却活動は不動産会社が代行するため、売主は負担が少なく済む

デメリットは以下のものです。
・売却価格が低くなる可能性がある
・賃貸料が発生する

□まとめ

離婚時の不動産売却は、売却時期や方法、税金対策など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
今回は、離婚時の不動産売却で損をしないための賢い売却方法と、税金対策について解説しました。
売却を検討する際には、それぞれの方法の特徴を理解し、自身の状況に合わせて最適な方法を選択することが大切です。